2025/08/07 19:04

【日焼け対策】
袋がけの理由、その③が日焼け対策。
ここ数年、夏の暑さが本当に厳しくなってきています。太陽の力が年々強くなっている気がします。
実際、ブドウも日焼けします。
・軽ければ黄色っぽく変色
・進行するとオレンジ色に
・最悪レーズンの一歩手前まで…
もちろん、黄色くなることで糖度が上がるという面もありますが、シャインマスカットの魅力はあの“マスカットグリーン”。
やっぱり、焼けてしまうと見た目の印象が違ってしまいます。
そのため、袋の色も使い分けが必要になります。
寺本果樹園で使っている袋の種類は以下の通りで、
透明袋:日焼けには弱いけど、中が透けて見えるのがメリット
黄緑袋:ある程度光をカット。バランス型
青竹袋:がっつり遮光。日焼け防止には一番。ただし熟すのは遅くなる
です。色々と使ってますが、使い分けの例としては、
透明袋:葉の影になっていて光が少ないところ
黄緑袋:適度に光が差す中間あたり
青竹袋:畑の端っこなど直射がガンガン当たる場所
として使い分けてます!
実際、全体の8割くらいは透明袋を使用しています。理由はひとつ、病気チェックがしやすいからです。
病気対策でもお話ししましたが、寺本果樹園は晩腐病をとても気にかけてます。透明袋だと晩腐病は袋の上からもある程度確認できるため、わざわざ開けて閉じて…という手間を省けるのは本当に大きいです。
透明袋は日焼けには弱いですが、上に白い“傘”をかけて光を遮ることで対策しています。袋+傘、二段構えで守っていくわけです☂️
【まとめ】
袋がけは、ただ袋をかけるだけの作業ではありません。
•病気(晩腐病)を防ぎ
•害虫(スリップス・カメムシ)を防ぎ
•日焼けを防ぎつつ、袋の種類も使い分けて成熟度を調整する
6000房すべてに対して、気温・湿度・日照・風通し・虫の有無などを観察しながら袋を選び、かけていきます。
1房ずつ、コツコツと。ときどき腰を伸ばしながら。
見た目には地味な作業ですが、ブドウの質を左右する重要な工程です。
この袋ひとつが、ブドウの未来を守ってくれる。
そう思いながら、今日も袋をかけています。
というわけで、「ブドウの袋がけ、病気・害虫・日焼けから守る大切な仕事」というお話しでした!